先日、ブログで「8000年前のドッグリード」という記事を書きました。8000年前の壁画に人とイヌが描かれ、彼らはリードでつながっているという2017年のニュースを紹介したものです。
イヌとヒトという全く異種の動物がコミュニケーションをとるというのは自然界ではかなり稀な例らしいのですが、その起源にドッグリードは重大な役割を果たしていたのではないかという考察でした。
同じ内容のブログは昨年夏にも書いていたのですが、今日はちょっと違う視点から考えてみます。
8000年の歴史の中でドッグリードは進化したのか?ということ。壁画を見る限りリードはイヌの首につながっています。ヒトはリードを手に持たず(動物を射るための矢を手に持っているようです)、腰につないでいるようです。ただ、狩りの様子の壁画なのでリードを腰につけ、普段は手に持っているのかもしれません。また、ヒトとイヌの距離感はかなりいい感じで、日ごろ見かける愛犬と飼い主の散歩の様子とほとんど変わりません。
そう考えるとドッグリードというのは進化していないように思われます。ヒトの生活は目まぐるしく進化しているのにドッグリードはなぜ進化しないのか?例えば、イヌの首輪とヒトのスマホがブルートゥースでワイヤレス接続され、愛犬が遠隔操作されるといったデバイスは開発されていません。(開発されても売れるとは思えません)
よく似た現象はヒトの生活では妊娠・出産・子育てですね。どんなに通信機器が発達しても、スマホで赤ちゃんを育てるお母さんはいません。(そんな子育てはSF映画、それもディストピア映画の中だけです)
そう考えると、ドッグリードは8000年前のままであるべきなのかもしれません。ドッグ・ギアのザイルリードは前バージョンでは金属パーツを組み合わせて持ち手サイズを変えられる便利な仕組みにしていましたが、最新バージョンでは金属パーツを最少化するためにシンプルな構造にしました。ただ、壊れにくく金属音を発生させないための仕様ですが、もしかすると、8000年前のドッグリードに近づけたのかも知れません。
ヒトがどんなに進化しても、イヌも一緒に進化するわけではないのでイヌに合わせれば正しいことだったのかも、と思います。8000年前のドッグリードの化石が見つかったら、そのレプリカを作成したいと思います。