ドッグイヤーと思考のスピード

ドッグイヤーとはIT用語で技術革新が早いという意味です。成長の早い犬にとって1年はヒトの7年に当たるということから1990年代から使われています。

犬を飼う人にとっては少し悲しくなるような言葉ですね。あんなに可愛いパピーだった愛犬が1年後には逞しくなり、あっという間に飼い主の生物年齢を越えてしまい、飼い主よりも死を迎えてしまうのですから。

グレートデンのローズちゃん(3歳)が事務所によく遊びに来てくれるのですが、グレートデンの平均寿命は7歳とのこと。柴犬などの半分なんですね。

私たちはどうしても自分を含むヒトを基準に考えてしまうので、命が短い犬のことを想うと「早死に」というイメージを持ってしまいます。

でも、生物にはそれぞれその種固有の年齢があります。せみは7年間地中で暮らし、土から這い出して7日でその一生を終える。まるで「巌窟王」のような一生です。一方、ホッキョククジラはスマホやテレビのない海の中で200年生きる。よく退屈しないものです。

それぞれの生物の寿命についてのイメージは私たちヒトが基準になっています。生物の寿命はその心臓の鼓動の回数に比例するといわれますが、思考スピードも同じなのではないでしょうか?思考の複雑さはヒトに及ばないとしても、犬はヒトの7倍のスピードでものを考え、世界を感じているのではないでしょうか?そう考えると、少しかわいそうな印象はなくなります。

ただ、犬の思考スピードがヒトの7倍だとしたら、そのスピードに人は追いつけるのか、犬の気持ちをわかってあげられるのか、という点でやるせなさも感じます。

色々思うことはあるのですが、犬とヒトの共生関係というのは生物界では非常に特殊なケースと言われます。7倍という絶妙な成長速度の違いは犬とヒトの共生関係を生み出すかなり大きな要素なのかもしれないですね。

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