念願のスリングリード完成

スリングリードは過去にテスト販売をしたことのあるドッグリードです。超軽量で22kN(2.2tの耐荷重性能)という強度を持つダイニーマスリングを素材にしたドッグリードは世界中どこにもないからです。(見た目が同じようなナイロンスリングを使用したドッグリード、ロングリードは存在します)

テスト販売は数本のスリングにレバースナップをつけたショートリードをアマゾンに出品しただけでしたが、ほどなくして売り切れになりました。ただ、その時点ではダイニーマスリングの特性を活かし切る仕様は思いつきませんでした。

ザイルリード再開の準備をしていた今年の冬、NHKのドキュメンタリーを何気なく見ていました。それは、アラスカのイヌイット(エスキモー)の生活を紹介する番組でしたが、犬ぞりのシーンで驚きました。犬の首輪にはダイニーマスリングが結ばれ、そりに乗った飼い主はそれを束ねて犬をコントロールしていたのです。酷寒の地で、犬ぞりの犬が離れてしまうことは飼い主の命の危険につながります。そういう場面でロープはザイルロープではなく、ダイニーマスリングを使用していたのです。

どうしても、ダイニーマスリングをドッグリードにしたいと思い、試作を開始しました。スリングは平紐型ですから、大型のレバースナップを先端につけるとバランスが悪く、チョーク一体型にすることにしました。さらに、安全性を考慮してストッパーとしてロープと首輪の間にリングを加えました。このリングがあることで、首輪がゆるんでも抜ける心配はありません。

さらに、リングとロープを縫製せずにロープの先端の輪をくぐらせる方法に変更しました。全長はわずかに短くなってしまうのですが、こうすることで首輪部分は取り外しが可能になります。そして、ロープ先端の輪にレバースナップを装着することができるのです。かなり短いリードにはなりますが、チョーク一体型として使用した場合と、首輪までの長さは同じですから問題はありません。

さらにさらに、自社にミシンを導入していますので、首輪の輪の大きさを測っていただけばワンちゃんの頭周りサイズを1cm刻みで製造できるのです。何人かの愛犬家の方に試していただき、使用感の好評でした。

こうして誕生したのが、チョーク首輪を使ったしつけから、普段の散歩までオールマイティで使えるスリングリードです。

是非、一度使ってみてください。

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