鉄砲ナスカンとレバースナップの違い

市販のドッグリードのほとんどが採用している鉄砲ナスカンと当社のドッグリードで採用しているレバースナップは構造がどう違うのか。画像は鉄砲ナスカンを使用した初期のザイルと現在のザイルリードのアタッチメント部分です。

赤い矢印が稼働部分の幅です。鉄砲ナスカンの方が短いです。さらに鉄砲ナスカンの方は開口部分とレバーが近くなっている上に動く方向が同じです。レバースナップの方は、開口部分とレバーの位置が離れていてそれぞれの動く方向が異なります。

開口部分とレバーの位置と開くための力の方向の関係が重要です。鉄砲ナスカンの場合はレバーに金属パーツ(例えば首輪のDカン)が干渉してレバーを動かした時に、開口部分が近いので、Dカンの位置によっては一瞬ではずれてしまうわけです。レバースナップの場合は、レバーにDカンが干渉しても開口するまでの幅が大きく、開口部分がレバーを開く方向から離れているので連動してDカンがはずれる危険性が低いのです。鉄砲ナスカンの場合は、レバーの稼働=開口幅というのも危険なところ。レバーが動き始めるとその幅は開口という動きに直結します。レバースナップは開口部分にマージンがあるので、レバーがかなり動かないと開口しないのです。

この違いは鉄棒の握り方にある「猿手」「順手」の違いと同じです。鉄棒を始めたばかりの子供は鉄棒につかまりやすい「猿手」になりますが、前回りや逆上がりをする頃になると、鉄棒をしっかり握れる「順手」になります。理由はその方が安全だから。

この差は、使いやすさという点では逆に作用します。鉄砲ナスカンはレバースナップよりも少ない力で開口するので、力の弱い方には使いやすいといえます。

結論としては、活動的な(引きの強い)中型犬・大型犬にはレバースナップが向いていて、大人しい小型犬は鉄砲ナスカンでも大丈夫という選択になるのでしょうか?

レバースナップのみを採用、さらにタイプWではそれを2個装着する弊社のドッグリードは過剰な装備といえるかも知れません。ただ、レバースナップのドッグリードが販売されていない現状で、その選択肢を提供することは弊社の使命だと思っています。あなたの愛犬がかけがえのない、絶対に失いたくない貴重なパートナーだと思っている方に選んでいただければと思います。

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