どうして、レバースナップを使うのか?

2011年8月にザイルリードのアマゾンジャパン限定販売を始めた時は小型犬用・中型犬用各2色の長さ違い2種だったのですが、その時点では鉄砲ナスカンと呼ばれるタイプのアタッチメントを使用していました。

その後、9月にレバースナップを採用した大型犬用を発売し、翌年1月には全てのザイルリードはレバースナップ仕様になっていました。

なので、鉄砲ナスカン仕様は半年も販売していませんでした。

なぜ、レバースナップに変更したのかというとある動画を見たからなのです。

無断で使用させていただきます。申し訳ありません。この動画を見て、金属パーツの接触で簡単にはずれてしまうことがわかったからなのです。

最初の画像が鉄砲ナスカンとレバースナップの比較です。赤い矢印が首輪のリングがはずれるまでの稼働幅になります。パーツをどれくらい操作すると首輪から外れるかという危険度もあらわしています。

ただし、危険度は高いけれども付け外しがしやすいというのもひとつの特徴です。レバースナップは外れにくいけれども、付ける時に力が必要ということです。

人の体で例えると、鉄棒を握る時の「猿手」と「順手」の比較に近いと思います。小さなお子様が初めて鉄棒を握る時はほとんど親指とそれ以外を揃えて握る猿手になります。自然なのでしょう。逆上がり位までは猿手でも可能らしいです。でも、高度な技を覚えるにしたがって順手になっていきます。順手の方が手が外れにくく安全だからですね。

扱いやすいけれども外れやすい鉄砲ナスカン(構造もシンプルなので安価でもあります)と、力は必要だけれども外れにくいレバースナップ。ドッグリードのパーツとしてどちらが愛犬のためになるのかという難問ですね。

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3 comments to “どうして、レバースナップを使うのか?”

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  1. タハラ - 2021年4月12日 at 4:01 PM Reply

    どうして、レバースナップを使うのか?
    どうして突起のないナスカンやカラビナを使おうとしないのか?

    突起が無く内側に開く(押し込む)「ヨットナスカン」や「スムースナスカン」は内側にも外側にも引っかかる箇所がないので、わんこが暴れても外れようがないかと思います。
    「ヨットナスカン」はその名の通り大海原を航海するヨットで使用されるものです。
    船体の揺れ、嵐にも耐えれる仕様とされた上でのものかと思うので「外れ」に対しては恐らく最強ではないかと思うのですが…。

    「レバーナスカン」と「鉄砲ナスカン」のデメリットをカバーしている「ヨットナスカン」の選択を考えないのはなぜでしょうか?
    素人考えですが「ヨットナスカン」のデメリットは、犬が暴れると外し難い(付ける時は一番簡単)、指がデカくて押し込み難い…というとこでしょうか?

    御社だけでなく、なぜ各所でレバーカンが推されているのか疑問に感じ、問い合わさせていただきました。
    お忙しいところ恐縮ですが、回答いただければ幸いです。

    • t_sekiguchi - 2021年4月12日 at 4:22 PM Reply

      タハラ様
      ご質問ありがとうございます。
      ヨットナスカンはタイプWでロープと持ち手をつなぐ部分に使っています。
      首輪につける部分のパーツはレバースナップにしています。
      それぞれのパーツの特徴はおっしゃる通りです。
      ヨットナスカンははずれる危険性はありませんが、指をかけるレバーがないので、頻繁につけ外しをする部分には適さないと思っています。
      犬用リードに使われるパーツは採用が多い順に鉄砲ナスカン→レバースナップ→ヨットナスカンになりますが、ヨットナスカンを採用する犬用リードは非常に少ないのが現状です。
      鉄砲ナスカンはブログでも説明している通り、レバーへの力の方向と開口する部分の関係で一番危険性が高いと考えています。
      ヨットナスカンは採用している犬用リードが少なく、その特徴が周知されていない(と思っています)ため、一般的に鉄砲ナスカンよりもはずれにくいと周知されているレバースナップを採用しています。
      弊社のリードはお客様からご注文をいただいてから製造いたしますので、もし、レバースナップではなく、ヨットナスカンで製造して欲しい場合はご注文時にメールをいただければ対応させていただきます。

    • t_sekiguchi - 2021年4月12日 at 4:36 PM Reply

      タハラ様
      追加でご回答いたします。
      カラビナについて言及されています。
      カラビナは開発の初期に検討しましたが、現在はどこにも使用していません。
      というのは、カラビナには回転部分がないためです(ここでいうカラビナは登山用の特殊なものではなく、一般的なものです)
      回転部分がないと、ワンちゃんが動き回った時にその回転がロープのよじれを発生させてしまいます。
      よじれを解消するためには、一時的に持ち手を外して回転させる必要があります。
      あるいは、持ち手までのどこかに回転するパーツを装着する必要があり、リード全体の重さが増してしまいます。
      そういう理由でカラビナは採用していません。
      人が登山やアクセサリーとして使う場合は、回転しても自分で補正できますが、ワンちゃんはその仕組みを知らずに動き回るので、犬用リードには不向きと考えています。

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